anira




「すまん、アニラ、おる?」 
グランがガチャリと部屋のドアを開けるもそこには誰もいなかった。 
「……おらん……」 
ため息と共にドアを閉めるグラン。そこにビィが話しかけてきた。 
「あのよぅ……この騎空団にアニラなんてやつはいないんだけどよぉ……」 
「アニラ!おる!」 
グランは声を荒げて人の皮のようなものをビィに突き出してきた。






「あ…あ、ああああああ!アニラおる!グランおらん!」 
騎空挺の一室から唐突に響き渡る絶叫、それを聞いた少女が部屋へ飛び込む 
「グラン!?どうしたのじゃ、しっかりせい!」 
「アニラ…おる、ジータおる、グラン…おらん!グランおらん!!」 
「な、なにを言っておるんじゃグラン!?お主はここにおるじゃろう」 
その時、少女は少年の手に握られた雑誌に気付く 
「なんじゃこれは……好きなキャラクターの投票結果じゃと?」 
「グランおらん…グランおらんかった…グランはいらない…」 
少年の言葉通り、男性キャラクターのランキングに少年の名はない 
存在の否定、人々が自らに突き付けた悲しき現実が少年の心を深く抉っていた 
「グラン…しっかりせい!他人の言葉などに惑わされるでないぞ!」 
「グランいらん…グラン消える…グラン消えてまう……」 
「…ッ!?グ、グラン!お主、体が!?」 
その時、突如として少年の体から徐々に体から色という色が消え始めた 
まるでお伽話の透明人間のように少年の肉体が薄らいでいく 
「……グラン…いらない……消える……グラン……いない…」 
少女の目の前で徐々に消えてゆく少年 
だが、少女は目に強い意志を湛え、少年を強く抱きしめる 
「ここにおる!!グランはここにおるんじゃ!我のグランはこの腕の中にしかといるぞ!!」 
「!!……アニラ…」 
「人気がなんじゃ!誰が何と言おうと…我の好きなグランはここにおるぞ!!」 
「アニラ……う、うわああああぁぁぁああぁぁ!!」 
少女の想いを聞き急速に色を取り戻した少年は、ただただ泣いた 
愛しき者、自分を認めてくれる者の腕の中で赤子のように






「もう今年も終わりじゃのう」 
彼からプレゼントされた服を押し入れにしまう彼女の顔に笑顔は無かった 
「ジョヤの煩悩も無事抑え込む事も出来たしの……我の役目も終わったという事じゃな」 
永きにわたる孤独に耐えていた彼女は、グランサイファーの皆との一時を思い出す 
「……おせち、結局振舞ってやれなかったの」 
言葉を発する度に溢れそうな想いを必死に抑え込み、身支度をすます南南西の守護神。あの場所に帰らなければ、自分の責務を果たさねば 
「アニラ、おる!!」 
「お、お主…な、何しに来たんじゃ」 
瞳から零れ落ちそうな涙を拭い、彼女は彼の元に駆け寄った 
「どうしたのじゃ?我との別れが恋しくなったのかの?くふふ、しかし我は帰らねば成らぬ。なぁに、また12年後に 
「アニラ!おる!!」 
彼の手に握り締められた一本の槍、天干地支刀・未之を床に置き彼女を抱きしめた 
「アニラ、ここにおる」 
「……馬鹿じゃのうお主は…本当に大馬鹿者じゃ」 
彼の気持ちに応える様に、彼女も力強く彼を抱きしめる。もう二度と、離ればなれにならない様にと







「グラン……」 
騎空挺の一室で、静かに眠る少年を不安そうに見守り、介抱する少女は1人声を漏らす。 
「どうしてこんな事になってしまったのじゃ……我はどうすれば、グランを救えるのか……」 
少女は大きくため息をつくと、少年の額に乗せた濡れタオルを取り替え、枕元に置いたすっかり温くなってしまった水を取り替えるべく立ち上がる 
「我がなんとかせねばならん、なんとか……」 
少女は自分に言い聞かせるように静かに呟くと立ち上がり、貯水槽へと向かった。 
その途中、少女の耳にはニュースを知らせる声が届く。 
『Wスターレジェンドガチャ開催中!期間中はSSRキャラ解放武器、召喚石が確定!詳細は~」 
「あんなものさえなければ、グランは……」 
少女は目を伏せるとこれまでグランが受けた数々の責め苦を追憶し、唇をかんだ。 冷たい水に手を濡らし、水を汲んでいると、どたどたと騒がしい足音が船内に響き渡る。 少女はそれを聞くや否や、水を汲む手を止め、倉庫を飛び出る。 
「まさか、グラン!」 
操舵室へ飛び込むと、虚ろな目をした少年がフラフラと歩き、舵を握ろうとしていた。 そのポケットにはまるで嘲笑うかのように大きく口を開けた顔が描かれ、「10000円」と赤く刻まれたカードが9枚ほど刺さっている。 
「グラン!もうよせ!グラン!我はもう!おぬしに傷ついて欲しくは!」 
少女は必死に目に涙を溜め少年に縋り付き、舵を掴む手を離そうとするが、少年はその手に力を入れたまま動かない 
「アニラ……モバコイン還元、おる……9万天井も、おる……バハルシおったら、終わる……」 
「確かにHRTはそう言っておったが、あの男がそう簡単には!」 
「バハルシ……おる……」 
少年は何かに取り憑かれた様に舵を握ると、シェロカルテの商店を目指した
「いらっしゃぁ~い」 
「シェロカルテ……バハルシ、おる?」 
「はい~」 
「……!ハジブル!ハジブル!」 
少年は一転し目の輝きを取り戻すと、シェロカルテにポケットの中身を全て投げつけ、交換所へと走る 
「9万天井がついたし前よりはマシになったな! ムーンもきたしご理解したわ!」 
少年はこれまでになく饒舌に言い放ったが、その足はシェロカルテが素早く伸ばしたワイヤーに絡め取られ、少年は頭から床に叩きつけられる。 
「グラン! 何故じゃ、シェロカルテ!グランは確かに9万円分回すではないか!」 
「それがですねぇ~」 
「この場をお借りして、私が説明させていただきます」 
「ひっ!?HRT!」 
ヨレヨレのネクタイにボタンと口を半開きにした薄気味の悪い男が交換所の前に現れると、少年と少女は身を固め、戦慄する。 
「お客様に安心してレジェンドガチャをご利用いただける様、一部ピックアップの賞品を300回ご利用するごとに獲得していただける様なりました」 
「な、なんじゃこの交換対象のショボさは!これでは意味がないではないか!」 
「ユーザー側に立っています ご」 
男はそれだけ言うと、口を閉じ、少女の問いに答えることなく姿を消す 
「待て、HRT! ……消えてしまった…… シェロカルテ、さっきはバハルシがあると申したではないか?何故……」 
シェロカルテは表情一つ変えず、チケットをチラつかせる 
「はい~」 
「ゴールドムーン、おらん……オワブル…」ブリッブッチブリブリブウブウ 
少年はそのチケットを目にすると、体を置きあげることなく身体の力が抜け、倒れ伏す 
「ゴ、ゴールドムーン150……そんな……あんまりじゃ……」 
静かになった少年に泣きながら少女は歩み寄ると、なんとか抱きかかえすごすごと騎空挺へと引き返すのだった








福原「ハルタサン...マジ..ヤベッスヨ...コレwマジウチカエリテッwww」 

春田「大丈夫だ、僕は最後まで残る。あ、福原くん今日残業よろしくね」 

福原「wwwwwwwwwwwwwwwww」 



~甲板~ 
客B「春田出てこいや、お前責任とれやゴラァ!!」 
客A「うるさいなぁ、俺はこの船好きなんだから黙ってろよ。人の楽しみ取り上げてそんなに楽しいか?w」 
客C「まだグラブってるやつおるんかwwwwガイジ死ねwwww」 

春田「みなさん!ご不安な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした!お詫びに2周年カウントダウンサプライズチケットの販売を開始します!皆様どうぞお楽しみください!」 

ご理解民「なんか船沈んでるけどこの船好きだし寄付してやるよ、ほら3000円wサプチケエエエエエwwwwww すまん、サプチケで何選んだらいいかおシエテ」 

過激派民「死ねガイジ、ホンマ狂ってるなさっさとボートで逃げろや間に合わなくなっても知らんぞ」 

グラン「サプチケ!? アンチラおる?wwww」 
アニラ「グランッッッッ!!ボートに乗ったと思ったら何でまた戻ってるんじゃ!!いい加減にせい!!ほら、ゆくぞ!!」 
グラン「ア、アァァァ...」 

ご理解民「はぁ?何言ってんだこいつら?春田さんwww2周年まじ楽しみですわ、ホントグラブルサイコーwww」 


没2016年3月 
グランサイファー号







「アンチラ…おらん…アンチラ…」 
虚ろな目をした少年が今日もガチャを回している。隣に立つ少女は、それを心配そうな目で見つめている。 
「グラン…もうよすんじゃ。アンチラはもう来ないんじゃ…」 
「アニラ…おる!でも、アンチラ、おらん…」 
「グラン…」 
その時、虹色の光が差し、2人の新たな少女が現れた。 
「ケケケケッ!ボクはハレゼナ!どこまでもついていくからなぁ!」 
「グラン…あなたはもう十分頑張ったわ。やっぱりハッピーエンドでしょ!」 
「ハレゼナ、おる!…コルワ、おる!!」 
「!…そうじゃグラン。お主は強い!もう一度立ち上がれるはずじゃ。みんなもついておる!無論、我も一緒じゃ!」 
「アニラ…そうだな。俺は忘れていた…俺には仲間がいるんだ!行こう、空の果てへ!!」 
「っ…グラン…グランっ…!!」 
だが少年が正気を取り戻したのも束の間、2人の少女が突然苦しみ始めた。 
「アァ…ウアァァ…」「ゥ…ゥアァァ」 
「どうしたお主ら!?何故じゃ、何故急にガイジに…!?」 
2人の後ろに口を半開きにした気色の悪い男が現れる。 
「HRT…貴様また…!」 
「バランスを調整した次第、ご」 
「何故じゃ…!グランはこんなにガチャを回して頑張っておる!なにか恨みでもあるのか…!答えよHRT!!」 
不気味な男は無言でなにかを放り投げた。それは再び虚ろな目となった少年の足元に転がる。 
「これは…宝晶石…こんなもので…こんなもので2人を!」 
「熊本地震被災者の皆さまへお見舞い申し上げます。ご」 
男は吐き捨てるように言って虚空へと消えていった。 
「アァ…ウアァ…」「ウゥ…ウゥゥゥア…」 
「アンチラ、おらん…アンチラ、おらん…」 
「どうして…どうしてこんなことになるのじゃ…どうして…」 
碧空にガチャを回す音だけが虚しく溶けていった…







「すまん、アニラ、おる?」 
グランがガチャリと部屋のドアを開けるもそこには誰もいなかった。 
「……おらん……」 
ため息と共にドアを閉めるグランに誰かが後ろから話しかけてきた。 
「くふふ…呼んだかの…?」 
「!!!」 
グランは弾かれたように振り替えるが、そこにはくすんだ色のアニラが立っていた 
「くふふ…すまぬ…せっかくお主に会えたというのにこんな姿で… 
こんな我はお主の望んでおった我ではないというのに…」 
俯くアニラ、顔はよく見えないが声が震えているのがわかる 
グランはそっとアニラを抱き締める、アニラの体がビクッと少し跳ねた。 
「ちがう、アニラ、ここにおる」 
暫く続く沈黙のあと、アニラは恐る恐るグランの腰に細い腕をまわす。 
力は弱かったが消して離さないという思いが伝わる。 
「くふふ…お主はやっぱり馬鹿じゃのう…」 
そう言ったアニラの声はもう震えていない。 
答えるように、グランは抱きしめた腕に力を込めた。






「シュヴァリエ……シュヴァリエ……」 
虚ろな目をした少年が手には青黒い種を握り、潰しながらシュヴァリエマグナに一太刀入れては離脱を繰り返し、グランサイファーで空を駆け巡っていた 
「グラン…こんなに銃と琴を集めてどうしようというのじゃ もう倉庫はいっぱいじゃぞ!」 
頭部からは羊の角が生え、羊毛に包まれたコートを着込んだ少女は倉庫から溢れた数多の銃や琴を抱え、途方にくれた目で少年を見つめる 
「アニラ……! あああああああ!シュヴァ剣おらん!!!ああああああ!!!」 
「グラン!落ち着け!グラン!」 
少年はその少女の姿を目に捉えるや否や暴れ出し、銃や琴をバラバラに砕き始めた 
「うう……グラン……」 
「シュヴァ剣おらん…エレメントおる…」 
「そうじゃ、グラン シェロカルテじゃ 奴ならシュヴァ剣を交換してくれるかもしれん!」 
「…!シュヴァ剣、おる?」 
「おるぞ、グラン きっと、おるぞ!」 
「シュヴァ剣交換おる!ハジブル!ハジブル!」 
少年は舵を切るとシェロカルテの商店を目指し、全速力で飛び立った 

「何!? 4本しか交換出来んじゃと!?」 
「はい~」 
「何故じゃ!?昨日までは……!」 
慌てふためく少女の後ろには、いつの間にか口を半開きにしたままニヤついている君の悪い男が立っていた 男は口をさらに開くと、不自由な日本語を話し始める 
「ご理解ください」 
「ひっ!?HRT! お主何故!」 
「……HRT、おる?」 
「グ、グラン、ダメじゃ!奴の挑発に乗っては!」 
「感情的になっているのでは無いか? ご」 
「ああああああああああ!!!!」ブリュブリュブリュブリュブリュブリュリュリュリュウウウウ!!!! 
「ああ……グラン……」 
少年は心を破壊されると、ただ汚物を街に撒き散らし、街を騒がせると深い眠りに落ちるのだった






騎空艇グランサイファーの団長室の扉の前には羊の角を頭部から生やし、羊毛に包まれたコートを着た少女が立っていた 少女は不安げな表情を浮かべ心配そうに扉の向こうへと声をかける 
「グラン、起きておるか? 今日はマグナ半額じゃぞ 剣が落ちるかもしれんぞ なぁ、グラン 聞いておるか?」 
しかし返事はなく、空間にはただ静寂が満ちていた 
「グラン……」 
「アニラ、ごめん 大事な話があるんだ 入ってきてくれないか」 
「……! グラン! まさかお主正気に!」 
ハッと顔を上げ、少し表情を明るくした少女はドアノブを捻ると扉を開ける 
其処にはかつて着ていた衣服や荷物をまとめる少年の姿があった 
「グラン!グラン! 良かった!お主ついに正気に戻ったんじゃな!」 
「……今までごめん アニラ 何から何まで世話をさせて」 
「良いんじゃ!もうそんなこと! しかし、荷物をまとめているということはお主」 
「ああ、言いづらいんだけど、もう決めたんだ 父さんは空の果てを目指せって言ったけど、人生はきっと、それだけじゃないって アニラ、アニラは……」 
「みなまで言うな……団長の決めた事じゃ お主はお主の人生を生きていくのじゃ」 
「ごめん、アニラ……」 
「なあに、今生の別というわけでもなかろ! 時々顔を見せてくれればそれで良いのじゃ!」 
少女は笑顔で明るくそう言った 少年の胸に抱きつき、回した腕の握りしめた拳を少年の背に隠し、服で涙をぬぐいながら、懸命に笑ったのだった 
かくして一人の騎空士は空を目指すことをやめ、自らの人生の果てを目指すこととなった







「グランは新たな世界で元気にやっておるかのう‥‥」 
団長が戻れば動く状態にしておくと約束したアニラは、今日もグラサイファーの団長室の掃除を終えるとかつて団長だった少年の写真を眺め、思い出に浸っていた 
すると扉が開き、何者かが部屋に足を踏み入れる 
少女はそちらへ振り向くと駆け寄り、かつて別れた日のように強く抱きしめ合った 
「グラン! お主顔を出してくれたのか!久しいのう!」 
「アニラ……」 
「なんじゃ急に名前なんぞ呼びおって!」 
「アニラ、おる」 
「へ……?」 
「アニラ、おる!!!」 
「グ、グラン、まさか」 
紅潮していた少女の顔がみるみるうちに青ざめていくと、少年は死んだ魚のような目で言葉を繰り返す 
「アニラ、おる! アニラ!」 
「グラン!何故じゃ!どうして!」 
廃人に戻ってしまった少年に抱きしめられ、呆然としている少女にいつの間にか隅にいた口を半開きにしたまま固まった君の悪い男は学生服を手に少年へ話しかける 
「こんにちは 本日よりプロデューサーとなったHRTと申します 突然ですが、端的に言って学園ものとなります」 
「HRT!お主また世界を!良い加減に!」 
「アニラ!!!おる!!!アニラ!!!」 
「グランを、グランを返してくれ、HRT……」 
「意見が50:50であれば、感情的になっている場合がある ご」 
「お、終わりじゃ……」 
少女はその場で膝をつくと、大粒の涙が床を濡らす 
悪夢はまた繰り返されるのであった







「アニラアニラっ!」ある晴れた日のザンクティンゼルに少年の声が響く。 
「くふふっどうしたのじゃグラン」アニラと呼ばれた羊のコートに身を包んだドラフの少女は、彼の呼び掛けに対して嬉しそうに振り返った。 
「いつもありがとう、アニラ」グランと呼ばれた少年は、少女を抱き締めながら呟く。 
年明けから81万の化身、富士見書房の蹂躙、シュバリエソードの出現と悪意に晒され続け、壊されてしまった少年の精神。しかし、アニラの献身的な看病によってその心を取り戻していたのだ。 
「本当によかったのじゃ‥‥」少女は確かな幸せをその肌に感じていた。 

「まだご理解していただけないのか」アニラの後ろから声が響いた。 

「・・・・・・っ!?」グランの体が跳ねる。 
「グランどうしたのじゃ!」アニラはグランから離れると、その体を声の響いた方向に向ける。そこには青い服を着て、口を半分に開いた男がニヤつきながら立っていた。 
「一部のお客様にコンサートへの招待をお送りしております」 
「あぁ‥‥ぁ‥‥」グランは体から大量の汗を吹き出しながら震えている。 
「HRT!もうやめるのじゃ‥‥グランは‥‥グランはやっと‥‥!」 
「ハレゼナと島村のバグを修正しました!なおハレゼナに関しては20時45分0秒までに引かなかった方への石返還はございません! 
グラン様は何時にガチャを回されたのですか?」 
「45分16びょあぁぁぁあぁぁぁ!!」 
少年は白目をむきながら糞便を撒き散らし、ザンクティンゼルの一帯を茶色に染め上げたのであった。






「HRT‥‥僕のアニラにこんな‥‥許せない!」 
グランは金を落とさずに無料10連で仲間にしたルシフェルと黒ビィの石を握りしめると 
投げ飛ばされて呻いているHRTを睨み付ける。 
「ルリア‥‥これでHRTを‥‥」 
「わかりました!」青髪の少女から白く温かい光が漏れた瞬間、天から無数の閃光が迸った。 
「感情的に‥‥なっているのではない‥‥か‥‥」HRTは閃光に包まれると呪詛を吐きながら消滅した。 
「アニラ!」 
少年の声。 
「グラン!」 
答える羊の少女。 
「怖い思いをさせて本当にごめん」少年は羊の少女を強く抱きしめた。 
「怖かったのじゃ‥‥でもグランが助けてくれたから‥‥我はそれ以上に嬉しいぞ‥‥」羊の少女から溢れる涙、しかしそれは先程の冷たい涙ではなく、温かいものだった。 
「もう課金なんかしないから」 
「くふふっ‥‥そうじゃな!」 
少年と羊の少女の誓い。これは何時までも続いていくだろう。そう、少年と羊の少女の愛の様に‥‥







グラン「…??、失礼ですがアニラではない?」 
アニラ「お主…何を言っておる?心がもふもふするじゃろ…我がアニラじゃ」 
アニラ「くふふっ まだまだいけるのう(2アビドバー 
グラン「ちょっと!そんなの使わないでください」 
アニラ「え…」 
グラン「使わないでください、そんな微妙なアビ!」 
アニラ「え、え…で、でも、これ加速じゃぞ?」 
グラン「上昇量10%…こんなものでは、加速要員とは言いませんよ」 
アニラ「でも、+で20%じゃぞ!」 
グラン「はぁ…言葉にしないと伝わらないんですかね。50%だよ!スロウも6回攻撃も出来ない偽者は出て行け!」   
アニラ「!」   
グラン「そんなくすんだ色のSRが来ていい飛空挺じゃないんだよ、ここは!(ドンッ」   
アニラ「すっ…(←1アビで回避する音」     
グラン「何で避けるんだよ!アニラは回避なんてしない!」 
アニラ「…ううっ…」グスッ 
グラン「12周年の復刻で取ってやるからな!それまで大人しく待ってろ(HAHAHA」   
アニラ「!!(グランっ…信じておるぞ)」






gran ; uh ……so you are not anira.right? 
anira; what are you saying? i am anira 
anira; kuhhhu we can still keep it up! (2ability 
gran; no! you shouldnt use such a dam ability 
anira; wha…what!? 
gran; its too poor effect. i cant stand. 
anira; wa…wait! it is accelerate ability. 
gran; thats amount of acceleration is only10%. 
i say it is no use. 
anira; but it become20% after i reach 50 level. 
gran; oh you are so dull that you cant understand my word. 
50%!! you are fake anira, since you cant attack 6 times in a turn and use slow. 
anira; ! 
gran; this ship does not worth you. get out ! !(hit 
anira; foo( avoid by 1 ability 
gran; why you dodge my hand…. anira cant avoid! 
anira; wah! aaaaa! sob sob 
gran; i get anira first time in 12years. you have to wait then obediently. 
anira; !! (gran…i believe in you…)